復活パターンをさがしています

30代半ばで盛大に人生に躓いた北陸在住の個人事業主が、人生の復活パターンを求めて彷徨うブログ。

2016年・大晦日の御挨拶

 どうも、ユークレイル・エイト代表の藤田です。年末の大掃除に目処がつくのが午後9時以降に紅白を視ながら、という通常運転の大晦日。


 と言うわけで皆様、このブログを始めてから3ヶ月少ししか経っていませんが、今年もお読みいただき、ありがとうございました。


 個人的に今年は人生の流転から始まり、正直、生きていく為に必死にもがいていただけだった気がします。そんな中でこのブログを開設し、「次に自分のやりたいこと」のベースを整えました。まあ別にブログじゃなくてもよかったんですけど、何かしら発信をする場が欲しかったので。


 クリスマス・イブにアップし始めた「頭脳王2016」の解説記事が広く拡散され、少しずつですがアクセス数も伸びてきています。解説記事は来年まで持ち越してしまいますがちゃんと完結させますので、どうぞお楽しみに。その他にも、書きたい記事はたっくさんあるんだけどね。来年はもう少し、書くペースを上げて行ければなあ、と思ってます。


 そして「自分のやりたいこと」は今年まったくできなかったので、2017年は今年の分を取り返す勢いで、様々なことに動いていくつもりです。



 改めて2016年、今年も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました! 来年もよろしくお願いします!

高校生クイズの優勝者に、「頭脳王2016」の全問題を解説してもらったよ!(その2/準々決勝・第1ステージ終了まで)

 どうも、人生流転中の藤田です。一昨日アップした「頭脳王2016」の解説記事、はてブでバズッたわけではありませんがTwitterで広く拡散された結果、当ブログが2ヶ月で到達したPV数を1日で稼ぎ出してしまい、若干うろたえています。自主規制神さんの集客力すごい。


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 私にとって嬉しいクリスマスプレゼントになったことは確かですが、実は「クリスマスには私の非リアネタを書く!」と前々から決めていて、その為の準備もしてました。でもこんな状況になった結果、なんだかブログ全体に「早く頭脳王の解説しろ」という空気が満ちつつあるので、先に解説を続けたいと思います。


 あとTwitterにも書いたんだけど……、せっかくこんなに読んでくれるなら……このブログの読者になってくれてもいいのよ……。


準々決勝・第1ステージ中盤から、解説続き。

次の三角形で構成された黒い部分の総面積は何平方cmか求めなさい。

神さん
(画像表示前に)「ああ、半分になってるヤツかな」

藤田
(画像表示後、一時停止して)「組み合わせていけば本当に半分になるんですかね」

神さん
「ちょうど半分だね。19×19÷2でいけます」

藤田
「正解は【180.5】。ちなみに去年の出題では一辺が17cmでした。コレはもう、半分であることが決まってるんでしょうね」


頭を柔らかくして考えなさい。


[?]→1→9→2→…→174


[?]に当てはまる数字は何でしょう?

神さん
「あーそうか、174号線だもんな、これは気づきたかった」

藤田
「気づきたかった、と言うと?」

神さん
「日本一短い国道は174号線、というのは“クイズベタ”の知識ですから。わざわざ最後に表示されてるのは意味があることなので、それに気づきたかった、という意味です」

藤田
「“クイズベタ”とは、クイズとしてはよく出題される雑学知識、ということですね。もっとよく知りたい方は、杉基イクラ先生の『ナナマル サンバツ』第1巻で詳しく解説されていますので、そちらを読んでみてください」



 ちなみにこの「部活系競技クイズ」マンガの「ナナマル サンバツ」、最新13巻が大晦日に発売され、さらには来年アニメ化することが発表されています! 超楽しみ!!


通称「テロ対策特別措置法」と称される法律の正式名称を答えなさい。

藤田
【平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法】。こういう長文解答スラスラ答える感じ好きだわー、『カルトQ』っぽくて(笑)」


今から言う4つのアルファベットを、4番目から1番目へと逆に読むとある英単語になります。それを日本語に訳して答えなさい。

神さん
「FAME、【名声】か」

藤田
「さすが」

神さん
「一般的にはギリギリ分からない単語チョイスだなあ」

藤田
「もしFがMだったら、私はきっと『アーケードゲームエミュレーター』って答えてしまう」


この石碑には、世界最古の平和条約が書かれています。この条約が結ばれたのは、何の戦いか答えなさい。

神さん
「【カデシュ】かな」

藤田
「こういうのが知識問だよね、全然わからなかった」

神さん
「いえ、知識問とは言っても簡単な部類だと思います。世界史の教科書にも出てくるし、クイズでもベタに近いし」


次の硬貨は、西暦何年から何年の間に発行されたか答えなさい。

神さん
「このシリーズもよく出るんだけど……あ、五円のフォントか」

藤田
「昨年は紙幣の通し番号の色で発行年を答える問題でしたね。個人的には、これはフォント好きとしてヒントに気づけました。もちろん発行年までは抑えてなかったですが。来年はギザ十*1あたりが出る気がする」


次の成分表をもとに、この隕石がどの天体からやってきたか答えなさい。


藤田
「これも遺伝子解読の問題みたいに、下に表示されてる『ALH84001』がヒントなんだろうか」

神さん
「そうですね。火星由来の隕石の中でも、コレは生物の痕跡が残っているとかいないとか議論されてて、特に有名です」

藤田
「一般的にはマイナーだけど、あるジャンルにおいてはよく知られたトピックなわけか」

神さん
wiki情報ですけど」

藤田
「解説者がその場でググっている」


豊臣秀吉の辞世の歌とされている、和歌の全文を答えなさい。

次の図は、アメリカ合衆国の歴代大統領を表したものです。空欄の人物を2人埋めなさい。


第16代 エイブラハム・リンカーン
第17代 アンドリュー・ジョンソン
第18代 ユリシーズ・S・グラント
第19代 [ ? ]
第20代 ジェームズ・ガーフィールド
第21代 [ ? ]
第22代 グロバー・クリーブランド
第23代 ベンジャミン・ハリソン

藤田
「この2問は完全に知識問でした。解説しづらいですね」

神さん
「アメリカ歴代大統領の空欄二人については、少し難しめのクイズで問われるようなエピソードがそれぞれあるので、その前後関係で知っていることも考えられます。ガーフィールドが暗殺されたから【チェスター・アラン・アーサー】が昇格したとかね」


次の図は、ある指数を表しています。その指数の名称を答えなさい。

神さん
(図の表示前に)「【ラスパイレス】か何か……? あ、そうだ(笑)」

藤田
「え、なんで数字見る前にわかったの」

神さん
「だって、この番組で出る『○○指数』でしょ? 一般人が知らなくて、名前がカッコイイやつと言ったらコレが第一候補かなと思いますね。数字が表示された瞬間に確定させてボタンを押す心構えはできます」

藤田
「番組の演出傾向をも推測に織り込むとは(笑)」



(その3に続く)

【17/01/19 0:40追記】

 「その3」アップしました。

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*1:縁にギザギザの入った10円玉。1951~1958年に製造・発行された。

高校生クイズの優勝者に、「頭脳王2016」の全問題を解説してもらったよ!(その1/準々決勝の序盤まで)

 どうも、人生流転中の藤田です。流転が始まって早くも一年が過ぎ、そろそろ「流転中」よりは何かしら飛躍の取っかかりになるような前付けに変えたいところです。


 暮れも押し迫ってきまして、テレビが年末番組で埋まるようになってきましたね。そんな中、先週金曜日(16日)の夜に、日本テレビで「頭脳王2016」が放送されました。


www.ntv.co.jp


 実は私、仕事の一つに「クイズを作る」という業務がありまして、仕事の参考にもなりますし、そもそもあの手のクイズ番組は大好きなので、必ずチェックしています。


 しかし、数あるクイズ番組でも「頭脳王」のような超難問系の場合、「何故それが分かるのか」や「何故その問題の正解がそうなるのか」については「彼らが天才だから分かる」で片づけられてしまい、解説が知りたくてもそのまま流されてしまう問題が多くあります。


 と言うか、「頭脳王」はそもそも出場者の天才性が演出によって極限まで増幅された番組で、問題と正解、そしてその解説を視聴者に伝えることについては重きが置かれていません。


 なので、一見メチャメチャ難しく見える問題でも、それは「そういうふうに演出された問題」で、解説を聞けば実はすげえ簡単、という問題が結構多くあったりします。


 と言うわけで今回は、放送から1週間経ったタイミングではありますが、「頭脳王2016」で放送された全問題について、様々な面から解説をしてみたいと思います。


 とは言っても、いくらクイズが仕事だからって、別に天才でも何でもない私が全ての問題を分かりやすく解説できるモノでもありません。なので今回は超強力な助っ人をお呼びしました!


藤田
「というわけで、ここから急に会話形式になります。今回、解説の助っ人にお呼びした、と言うかほぼ任せきろうと思っている、自主規制神さんです」

自主規制神さん(以下「神さん」)
「どうも」

藤田
「以下、神さんと、ついでに私の分も軽くプロフィール書いておきましょう」


自主規制神(じしゅきせい・かみ)
1980年・東京都出身。1998年「ライオンスペシャル 第18回全国高等学校クイズ選手権」(高校生クイズ'98)で優勝。現在はフリーのシステムエンジニアとして活躍しつつ、各地のクイズイベントに参加している。全人口の上位2%のIQを持つ人間しか入会できない「MENSA」会員。


藤田雄亮(ふじた・ゆうすけ)
1980年・福井県出身、在住。地元でIT関連のフリーランスとして活動する他、全国クイズイベント「エコノミクス甲子園」のクイズシステム・プロデューサーを務める。かつて民放の地方テレビ局で、AD兼ディレクターとして勤務していた経験あり。

【12/24 13:15修正】
記事公開当初、IQ150以上としていたMENSAの入会条件を修正しました。


準々決勝・全問題解説!(序盤)

藤田
「それでは早速解説をしていきましょう!」

次のDNAを解読し、何の生物か答えなさい。

藤田
「いきなり遺伝子解読ですね。正解が【パンドラウイルス・サリヌス】ですが」

神さん
「これ、遺伝子の並びのアルファベットは関係なくて、注目すべきは下の「全247万3870塩基対の一部を抜粋」って部分です」

神さん
「この『247万3870』って数は、今のところウイルスでゲノム数が最大とされている数なので、出場者なら対策で抑えてきてると思います。昨年もほぼ同じ問題が出てました」

藤田
「そうでした。昨年はココの数値が15万ぐらいで、こちらはゲノム数が最小の真正細菌だったそうです。反対にしただけだったのか」

【12/24 13:15修正】
記事公開当初、ゲノム数が最大・最小の「生物」としていた記述を修正しました。


次の映像を見て、一辺が2cmの積み重ねられたブロックの総体積が何cmか、求めなさい。

藤田
「続いてこれも恒例、積み重ねブロックです。今回は求めるのがブロックの個数ではなく総体積とひねってきました」

神さん
「一辺が2cmだから、個数に8を掛ければいいだけなのでほとんどひねってないですけど」

藤田
「この問題って、いつも正解者が『規則性に気づいた』って言うんですけど、どんな規則性なのか分かんなくてモヤモヤするんですよね」

神さん
「これね、よく見ると積み重ねられたブロックの各段で、上面が見えるブロックの個数が、全部7個なんですよ」

藤田
「え? ……あ、ホントだ!」

神さん
「これが彼らの言う『規則性』ですね。各段、上から7個ずつブロックが増えていると。で、9段あるので、単純に7+14+21+28+35+42+49+56+63としても個数自体は求められます」

藤田
「足し算を高速でやっているだけだったのか……」

神さん
「いえ、こういう同じ数ずつ増えていく数列を『等差数列』(とうさすうれつ)って言うんですけど、等差数列は合計を出す公式があります。しかも小学校で習う、台形の面積を求める公式と形は同じ」

藤田
「台形の面積の公式って、(上底+下底)×高さ÷2のアレ?」

神さん
「そう。なので今回の場合だと、一番上の数と一番下の数を足して、7+63=70。それに段数を掛けて、70×9=630。2で割って、315。これで個数が求められたので、あとはブロック1個分の体積である8を掛ければ」

藤田
(電卓を叩く)「おお、【2520】になった!」

神さん
「実際は『7個ずつ増加×9段』という情報が与えられた段階で、(7+7×9)÷2 を立式します。また、割り算をすると端数が出て計算桁数が増えるので個数は出しません。体積が8なので÷2と相殺して、(7+7×9)×9×4 と頭の中で置き換えて暗算しています」

藤田
「頭の中で計算の手数そのものを減らしているのか……」

【12/24 13:15追記】
最終的な立式に関する記述を追加しました。


柔軟性を試す問題です。

竜[?]

頭を使って熟語を完成させ、それが使われている道具を答えなさい。

藤田
「竜頭(りゅうず)、からの【時計】が正解。問題としては知識なぞなぞの部類ですね。これは放送でちゃんと解説されたので省きましょう」

神さん
「『頭を使って』って、いかにもな感じだなあ」


これは、気象庁のデータをもとにした、気象衛星画像です。

では、この気象衛星画像が静止した時点での台風の大きさと強さを答えなさい。

神さん
「これは正解を確定できる理由がわかんないな、日本よりだいぶ南にあるってことだと思うけど」

藤田
「他に文字的な情報もないしねえ。一応正解は【大型で猛烈な台風】です」


頭を柔らかくして考えなさい。



2つ以上答えなさい。

神さん
「あーなるほどね、【全部入る】のか」

藤田
「一見熟語を作る問題に見えるけど、実際は真ん中の口が「くにがまえ」で、周りの文字のどれが入ってもOK、と。口の下のカド部分が少し出ていて、文字然としているのがヒントでしょうね」


次のグラフは、何を表しているか答えなさい。

藤田
「正解は【円と元の為替レート】ですが、こういう、ただ知ってるか知らないかで解けるかどうかが決まる問題を、知識問(ちしきもん)と呼びます。知識の有無がキーなので、この企画だとちょっと解説のしようがないかなと」

神さん
「ただ、頭脳王の場合だと、知識問は昨年までに出た問題を少しずつ改変してるだけだったりするので、彼らは番組に出ることになった時点で対策はしやすいと思うんですけどね」



(その2に続く)



【12/26 19:19追記】

 続きの「その2/準々決勝・第1ステージ終了まで」をアップしました。

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